データ整理

並べ替えとフィルター

大きな表も、並べ替えと絞り込みでスッキリ見やすく。

📖 このページでわかること

  1. 昇順・降順の基準(数値・文字・日付)と、複数キーでの並べ替え
  2. フィルターの設定・絞り込み・クリア・解除のしかた
  3. 種類別のフィルター(数値・日付・テキスト・色で絞る)
  4. テーブル機能(CtrlT)の利点と、重複の削除
  5. 見出し行・空白行・結合セルなど、失敗しないための注意点
fx

セルくんです。データが何十行、何百行とたまってくると、目で追うのが大変ですよね。そんなときに役立つのが「並べ替え」と「フィルター」です。机の上の書類を、五十音順に並べたり、必要なものだけ取り出したりするイメージで覚えていきましょう。失敗しやすいポイントもしっかりお伝えしますので、安心して進めてください。

並べ替えと見出し行

並べ替えやフィルターを使うときは、表のいちばん上に 見出し行(「氏名」「点数」「日付」などの項目名の行)があると、とても扱いやすくなります。エクセルが「この行は項目名だ」と判断して、並べ替えの対象から外してくれます。

たとえると

見出し行は、引き出しに貼った「ラベル」のようなものです。ラベルがあるおかげで、中身を入れ替えてもどこに何が入っているかが分かります。

並べ替え(昇順・降順)と、その基準

まずは1つの項目を基準にした、かんたんな並べ替えからです。

  1. 並べ替えの基準にしたい列の、どこか1つのセルをクリックします。
  2. 「データ」タブを開きます。
  3. 昇順(小さい順)降順(大きい順)のボタンを押します。

「昇順」「降順」が具体的にどう並ぶかは、その列が 数値・文字・日付のどれかによって変わります。

並べ方数値文字日付
昇順小さい→大きいあ→ん(A→Z)古い→新しい
降順大きい→小さいん→あ(Z→A)新しい→古い

テストの点数を高い順に見たいときは、点数の列のセルを1つ選んで「降順」を押します。すると、点数のいちばん高い人が表の上に並びます。日付なら、降順で「いちばん新しい日付」が上にきます。

A1fx
AB
1氏名点数
2田中72
3佐藤95
4鈴木60
5高橋88

並べ替え 。点数がバラバラの順に並んでいます。

B2fx
AB
1氏名点数
2佐藤95
3高橋88
4田中72
5鈴木60

点数の列で「降順」にした 。点数の高い佐藤(95)が上にきて、行ごと順番が入れ替わります。見出し行は動きません。

注意(ひっかけ)

数値が左寄せになっている(=文字列の数字の)列を並べ替えると、1, 10, 2, 20, 3 のように、文字としての順番(先頭の文字から比較)で並んでしまいます。数の大きさ順にしたいときは、まずその列を本物の数値に直しましょう。

複数キーでの並べ替え(最優先・次に優先)

「まずクラスごと、その中で点数の高い順」のように、2つ以上の基準で並べたいときは、「並べ替え」ダイアログを使います。

  1. 表の中のどこかのセルをクリックします。
  2. 「データ」タブ →「並べ替え」を押します。
  3. 「最優先されるキー」で1つ目の基準(例:クラス)と、順序(昇順)を選びます。
  4. 「レベルの追加」を押し、「次に優先されるキー」で2つ目の基準(例:点数・降順)を選びます。
  5. 必要なら「先頭行をデータの見出しとして使用する」にチェックが入っているか確認します。
  6. OK を押すと、上から順番に並べ替えられます。
ポイント

並べ替えは「最優先されるキー」から順に効きます。リストの上にあるキーほど、大きなまとまりを決める基準になります。まず最優先キーでグループ分けし、同じグループの中を次のキーで並べる、という順です。

最優先キーを「クラス(昇順)」、次に優先を「点数(降順)」にすると、A組→B組…とクラスでまとまり、各クラスの中では点数の高い人が上にきます。3つ目、4つ目のキーも追加できます。

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フィルターの設定と絞り込み

フィルターは、条件に合う行だけを表示して、ほかの行を一時的に隠す機能です。データは消えず、隠れているだけなので安心です。

  1. 表の中のどこかのセルをクリックします。
  2. 「データ」タブ →「フィルター」を押します(ショートカット CtrlShiftL)。
  3. 見出し行の各セルに、小さな ▼ ボタンが付きます。
  4. 絞り込みたい列の ▼ を押し、表示したい項目だけにチェックを入れて OK を押します。

「部署」の ▼ を押して「営業部」だけにチェックを入れると、営業部の行だけが表示され、ほかの部署は隠れます。絞り込み中の列の ▼ は、ろうとのようなマークに変わるので、どの列で絞っているか一目で分かります。

A1fx
AB
1氏名部署 ▼
2田中営業部
5伊藤営業部
7中村営業部

「部署」を「営業部」で絞り込んだ状態。行番号が 2, 5, 7 と飛んでいるのは、間の総務部などの行が隠れているためです。データは消えていません。

種類別のフィルター(数値・日付・テキスト・色)

チェックを入れる方法のほかに、列の種類に合わせた「条件で絞る」方法があります。▼ を押したときに出るメニューが、列の中身によって変わります。

列の種類メニュー名できること(例)
数値の列数値フィルター「○以上」「指定の範囲内」「平均より上」「上位10件」など
日付の列日付フィルター「今月」「先月」「今年」「指定の期間」など
文字の列テキストフィルター「○を含む」「○で始まる」「○で終わる」など
色を付けた列色で絞り込み「指定したセルの色」「文字の色」で抜き出す
  1. 絞り込みたい列の ▼ を押します。
  2. 「数値フィルター」「日付フィルター」「テキストフィルター」などにマウスを合わせます。
  3. 条件(例:数値の「指定の値以上」)を選び、値を入力して OK を押します。

売上が「10000以上」の行だけ見たいときは、売上の列の ▼ →「数値フィルター」→「指定の値以上」を選び、10000 と入れて OK。日付なら「日付フィルター」→「今月」で、今月分だけにすぐ絞れます。

ポイント

「色で絞り込み」は、あらかじめセルや文字に色を付けてある場合に使えます。色は手で付けたものでも、条件付き書式で付いたものでも対象になります。

フィルターのクリアと解除

「絞り込みを元に戻す」のと「フィルター機能そのものを外す」のは、別の操作です。混同しやすいので整理しましょう。

やりたいこと操作
1つの列の絞り込みを戻すその列の ▼ →「"○○" からフィルターをクリア」
すべての絞り込みを一度に戻す「データ」タブ →「クリア」
▼ ボタンごとフィルターを外す再び CtrlShiftL(または「フィルター」ボタン)

「全部の行をいったん表示したいけれど、▼ ボタンは残しておきたい」ときは「クリア」、「もうフィルターはいらない」ときは CtrlShiftL で外す、と使い分けます。

並べ替えとフィルターの違い

似ているようで役割が違います。表で見比べてみましょう。

並べ替えフィルター
何をする?行の順番を入れ替える条件に合う行だけ表示する
行は減る?減らない(順番が変わるだけ)見た目は減る(隠れるだけ・消えない)
使う場面大きい順・古い順などで見たい特定の項目だけ取り出したい
解除別の順で並べ替え直す「クリア」で元に戻す

並べ替えとフィルターは一緒に使えます。たとえば「営業部だけに絞り込んで(フィルター)、その中を売上の高い順に並べる(並べ替え)」といった使い方が便利です。

テーブル機能(Ctrl+T)の利点

表を テーブルに変えておくと、データ整理がぐっとラクになります。ふつうの表より便利な点がたくさんあります。

  1. 表の中のどこかのセルをクリックします。
  2. CtrlT を押します。
  3. 範囲が正しいか確認し、「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックを入れて OK を押します。

テーブルにすると、次のような利点があります。

ポイント

テーブルは、データがどんどん増えていく表(売上記録・在庫リストなど)にとても向いています。範囲が自動で広がるので、「合計範囲を直し忘れた」という失敗が減ります。

重複の削除

名簿やリストで「同じデータが2回入ってしまった」ときは、重複の削除でまとめて取り除けます。

  1. 表の中のどこかのセルをクリックします。
  2. 「データ」タブ →「重複の削除」を押します。
  3. 重複を判定する列にチェックを入れます(例:「氏名」と「電話番号」が両方同じなら重複とみなす)。
  4. OK を押すと、重複した行が削除され、いくつ消したかが表示されます。
注意

「重複の削除」は、本当にデータを 消してしまう操作です(フィルターのように隠すだけではありません)。実行する前にファイルをコピーして取っておくか、すぐに結果を確認して、違っていれば CtrlZ で戻しましょう。チェックする列を1つだけにすると、その列が同じというだけで消えてしまうので、判定する列の選び方には注意してください。

失敗しないための注意点

注意

並べ替えやフィルターを使うときは、次の点に気をつけましょう。

もし並べ替えで崩れてしまったら、まずはあわてず CtrlZ を押してみてください。直後なら元に戻せることが多いです。お使いの版により、確認メッセージの表示が異なることがあります。

実演:並べ替えとフィルターを、1手順ずつやってみる

言葉だけだとイメージしづらいので、ひとつの名簿を使って、画面の変化を見ながら順にやってみましょう。氏名・点数・部署が並んだ表を例にします。

その1:点数を高い順に並べ替える

  1. 並べ替えの基準にしたい 点数の列の、どこか1つのセル(たとえば B2)をクリックします。列全体は選びません。
  2. 「データ」タブを開きます。
  3. 降順(大きい順)のボタンを押します。
B2fx
ABC
1氏名点数部署
2田中72総務部
3佐藤95営業部
4鈴木60営業部

並べ替え 。点数の列のセルを1つだけ選んでいます(ここでは B2)。氏名・部署も一緒に動かしたいので、列全体は選びません。

B2fx
ABC
1氏名点数部署
2佐藤95営業部
3田中72総務部
4鈴木60営業部

降順にした 。点数の高い佐藤(95)が上にきて、氏名・部署も行ごとそろって動いています。見出し行は動きません。

その2:フィルターで「営業部」だけに絞る

  1. 表の中のどこかのセルをクリックします。
  2. CtrlShiftL を押す(または「データ」タブ→「フィルター」)と、見出し行に ▼ ボタンが付きます。
  3. 「部署」の ▼ を押し、「営業部」だけにチェックを入れて OK を押します。
C1fx
ABC
1氏名 ▼点数 ▼部署 ▼
2佐藤95営業部
3田中72総務部
4鈴木60営業部

フィルターを付けた直後。見出しの各セルに ▼ ボタンが付きました。これから「部署」の ▼ で絞り込みます。

C1fx
ABC
1氏名 ▼点数 ▼部署 ▽
2佐藤95営業部
4鈴木60営業部

「営業部」で絞り込んだ 。総務部の田中(3行目)が隠れ、行番号が 2, 4 と飛んでいます。絞り込み中の列の ▼ は、ろうとのマークに変わります。データは消えていません。

📋 こんなときに使う

並べ替えとフィルターは、データがたまった表を「見たい形」に整えるのに欠かせません。たとえば 売上ランキング(売上の列を降順にして上位を見る)、名簿の五十音順(氏名のフリガナ列を昇順にする)、特定の部署・担当だけ抽出(部署の列をフィルターで絞る)など。さらに「営業部だけに絞ってから売上の高い順に並べる」のように、両方を組み合わせると、ねらったデータをすばやく取り出せます。

よくある失敗と直し方

失敗1:氏名と点数がバラバラになった(一部だけ並んだ)
原因=点数の列だけを選んで並べ替えたため、その列だけが動いてしまいました。直し方=CtrlZ で元に戻し、表の中のセルを1つだけ選んでから並べ替え直します。すると表全体がそろって動きます。

失敗2:表の一部しか並ばない/絞り込まれない
原因=表の途中に 空白行・空白列があると、エクセルがそこで表が終わったと判断し、その先が対象から外れます。直し方=間の空白行・空白列を埋めるか削除して、表を1つのかたまりにします。

失敗3:見出し行まで一緒に並べ替えてしまった
原因=見出しがない、または見出しが見出しと認識されなかったため、項目名の行までデータとして並んでしまいました。直し方=「並べ替え」ダイアログで「先頭行をデータの見出しとして使用する」にチェックを入れます。
失敗4:「結合したセルが同じサイズである必要があります」と出る
原因=表内にセルの結合があるため。直し方=結合を解除してから並べ替えます。並べ替える表では結合は避けるのが安全です。

A1fx
AB
1氏名点数
295佐藤
372田中

失敗例。点数の列だけを選んで並べ替えたため、点数だけが動き、氏名と 対応がズレてしまいました。すぐ CtrlZ で戻し、表内のセルを1つ選んでやり直します。

確認ミニ練習

Q1.フィルターで隠した行のデータは、消えずに残っている。

正解は 。フィルターは行を一時的に隠すだけで、データは消えません。「クリア」で元に戻せます。

Q2.数値を「昇順」で並べると、大きい順(大→小)に並ぶ。

正解は ×。昇順は小さい順(小→大)です。大きい順にしたいときは「降順」を使います。

Q3.フィルターの設定・解除は CtrlShiftL でできる。

正解は 。同じキーをもう一度押すと、フィルターの ▼ ボタンが消えて解除されます。

Q4.複数キーの並べ替えでは、「最優先されるキー」が大きなまとまりを決める。

正解は 。最優先キーでグループ分けし、その中を次のキーで並べます。

Q5.「重複の削除」は、フィルターと同じで、データを隠すだけである。

正解は ×。重複の削除は行を本当に消します。実行前のバックアップや、直後の確認が大切です。

Q6.表の途中に空白行があると、その先が並べ替えの対象から外れることがある。

正解は 。空白行・空白列で表が区切られて見えるため、表は1つのかたまりにしておきます。

よくある質問
並べ替えたら、氏名と点数がバラバラになってしまいました。
A. 1つの列だけを選んで並べ替えると、その列だけが動いてしまいます。CtrlZ で元に戻し、表の中のセルを1つだけ選んでから並べ替え直すと、表全体がそろって動きます。
フィルターの ▼ ボタンが出てきません。
A. 表の中をクリックしてから「データ」タブの「フィルター」を押すと、見出し行に ▼ が付きます。見出し行と表の間に空白行があると、うまく付かないことがあるので注意しましょう。
「結合したセルが同じサイズである必要があります」と出て、並べ替えられません。
A. 表の中にセルの結合があると出るメッセージです。結合を解除(「ホーム」→「セルを結合して中央揃え」をもう一度押す)してから並べ替えてください。並べ替える表では、結合はなるべく避けるのが安全です。
絞り込んだ状態で印刷すると、隠れた行はどうなりますか?
A. フィルターで隠れている行は印刷されません。表示されている行だけが印刷されるので、必要なデータだけを紙に残したいときに便利です。
絞り込んだ行だけをコピーすると、隠れた行も一緒に貼り付きますか?
A. いいえ。フィルターで表示されている行を選んでコピーすると、見えている行だけが貼り付きます。隠れた行はコピーされないので、絞り込み結果をそのまま別の場所に写すことができます。
テーブルにした表を、元のふつうの表に戻せますか?
A. 戻せます。テーブル内をクリックし、「テーブルデザイン」タブの「範囲に変換」を押すと、ふつうの表に戻ります。色などの見た目はそのまま残ります。
並べ替える前の順番に、あとから戻したいです。
A. 直後なら CtrlZ で戻せますが、保存して閉じたあとは戻せないことがあります。「No.」などの連番の列をあらかじめ作っておけば、いつでもその列を昇順に並べ替えて元の順番に戻せます。
色で絞り込みたいのに、メニューに出てきません。
A. その列に色が1つも付いていないと、「色で絞り込み」は選べません。セルや文字に色を付けてから ▼ を押すと、メニューに「色で絞り込み」が表示されます。
並べ替えるとき、列を選ぶ(A・Bをクリック)のと、セルを1つ選ぶのは、どちらが正しいですか?
A. 表の中のセルを1つだけ選ぶのが正しいやり方です。列見出し(A・Bなど)をクリックして列全体を選ぶと、その列だけが動いて氏名と点数がバラバラになることがあります。セルを1つ選べば、エクセルが表全体を自動で認識してそろえて並べ替えます。
五十音順(あいうえお順)に並べたいのに、思った順になりません。
A. エクセルは漢字を「読み」ではなく文字コードの順で並べることがあるため、氏名を漢字のまま並べると五十音順にならないことがあります。確実に五十音順にしたいときは、別の列に フリガナを用意し、その列を基準に昇順で並べ替えると、きれいな五十音順になります。
表の途中に空白行があると、なぜ並べ替え・絞り込みがうまくいかないのですか?
A. エクセルは空白行・空白列を「表の区切り」と判断するため、そこで表が終わったとみなし、その先が対象から外れてしまいます。データは1つのかたまりにまとめ、不要な空白行・空白列は埋めるか削除してから作業してください。

📌 このページのまとめ

  1. 並べ替えは行の順番を変える機能。昇順は小さい順、降順は大きい順で、数値・文字・日付それぞれの基準で並びます。
  2. 複数キーの並べ替えは「データ」→「並べ替え」で、最優先キーほど大きなまとまりを決めます。
  3. フィルターは条件に合う行だけを表示。設定・解除は CtrlShiftL です。
  4. 数値・日付・テキスト・色など、列の種類に合わせた条件で絞り込めます。
  5. 絞り込みを戻すのは「クリア」、▼ ボタンごと外すのは CtrlShiftL です。
  6. テーブル(CtrlT)にすると、フィルター・色分け・範囲の自動拡張が付いて便利です。
  7. 「重複の削除」は本当に行を消すので、実行前のコピーが安心です。
  8. 見出し行を用意し、空白行・結合セルを避け、元の順番が大切なら連番列を作るかコピーしてから作業します。